記事更新日：2023/06/06

１.はじめに

2022年、記録的な大雪が観測された北海道にも少しずつ春が訪れています。
北海道は、雄大な景色や美しい夜景、美味しい海鮮、ラーメンなど人気の観光スポットです。
どんな場所でも絵になる北海道ですが、日本最北端にある宗谷岬もまた、素晴らしい観光地です。
今回は、日本最北端の宗谷岬とその周辺を中心に紹介します。

２.道北・稚内にある宗谷岬

北方領土をのぞくと日本の最北端に位置する宗谷岬を有する稚内。
日本は最もサハリンに近く、ロシア語の看板があちこちにある異国情緒あふれる港町です。
歴史的には、江戸時代に松前藩が宗谷場所として藩主管轄でアイヌの人々との交易を始め、北方警備の要所としてきました。今では、「日ロ友好最先端都市」としてサハリンとの交流も盛んです。
稚内は、宗谷岬を始めとする雄大な自然に囲まれています。また、オホーツク海と日本海に面していることから、美味しい海産物も有名です。

３.日本最北端！宗谷岬の魅力

天気の良い日に宗谷岬を訪れると、遠くにサハリンを見ることができます。新緑の季節はもちろん、冬は流氷を見られることもあります。ここでは、北海道を旅行したら、訪れて欲しい宗谷岬周辺の観光スポットをご案内します。

おすすめスポット1.日本最北端の地の碑

日本最北端を象徴するモニュメントとして「日本最北端の地の碑」があります。碑は北極星の一陵をかたどった三角錐の形で、塔の中央にある「N」は北、台座の円形は「平和と協調」を表しています。
近くのお土産店で、日付と時間が明記された「日本最北端の地到達証明書」を購入することもできます。日本最北端の地の碑で海を眺めると「本当に海って大きい！」と実感できるでしょう。

おすすめスポット2.宗谷丘陵

なだらかな地形にある宗谷丘陵は、宗谷岬の南に位置します。この地帯の丘陵は、約1万年前の氷河期に凍結と融解を繰り返してできたと言われています。長い年月をかけて土の中の水分だけで地形が変化すると考えると自然の神秘を感じます。宗谷丘陵は、2004年に北海道遺産に制定されました。
宗谷丘陵で最近注目されているアクティビティに「フットパス」があります。フットパスとは、「歩くことを楽しむ道」が語源で、イギリス発祥のアクティビティです。ゴールを目指すのではなく、歩くことで周囲の環境を楽しむことが目的です。

この宗谷丘陵は、宗谷産のホタテの殻を砕いて敷き詰めた「天に続く白い道」が有名。牧草地の緑と、どこまでも続く青い海、白い道のコントラストが印象的なウォーキングコースです。

おすすめスポット3.間宮林蔵の像<

日本最北端の地の碑」の手前に建っている間宮林蔵の像。間宮林蔵は、江戸後期の徳川家にお庭番として仕え、探検家としても活躍しました。サハリンが島であることや間宮海峡を発見して、世界地図に日本人の名前を残した唯一の人物です。
像は、間宮林蔵が樺太に渡る決意を固め海の先を見つめている立像です。北海道の歴史に名前を残した間宮林蔵の夢に想いを馳せてみてはいかがでしょうか。

おすすめスポット4.宗谷岬公園

宗谷岬公園は、宗谷岬を登ったところにあります。旧海軍楼の施設や祈りの塔、あけぼの像、展望台などのある美しい公園です。特に夏頃はアルメリアの花が咲き乱れ、丘一面がピンク色に染まります。

４.宗谷岬のおすすめグルメスポット・間宮堂

宗谷岬の「日本最北端の地の碑」からほど近く、少し丘を登ったところにある「間宮堂」は、ホタテラーメンが有名です。あっさりとした塩味のホタテラーメンは、日本最北の地で食べると一層美味しく感じられます。その他にもラーメン屋としては珍しく「さしみ」というメニューがありウニやホタテなど季節の刺身を堪能できます。間宮堂は不定休、冬期休業なのでその時期に訪れる場合は事前に確認しましょう。

５.日本最北端にある温泉郷・豊富温泉

日本最北端にある温泉郷・豊富温泉は大正末期に拓かれた北海道でも歴史のある名湯です。
泉質は含よう素・ナトリウム・塩化物温泉（弱アルカリ性高張性温泉)と含よう素・ナトリウム・塩化物・炭酸水素塩冷鉱泉(弱アルカリ性高張性冷鉱泉)の2種類があり、いずれも黄濁し、井戸からは石油や天然ガスとともに湧出してくる世界でも珍しい油分を含んでいるのが特徴です。
利尻・礼文・サロベツ国立公園に近い最北の温泉郷として観光で訪れる方に加えて、乾癬やアトピー性皮膚炎に効果がある肌にやさしい湯治湯としても人気があります。

６.おわりに

北緯45度31分22秒、東経141度56分11秒、観光で行ける日本の最北端と知られる宗谷岬の魅力は日の出や夕日。そして天気が良ければ遠くにサハリンを見ることができ、冬は流氷が流れてくることなど沢山あります。

北海道を訪れた時には、宗谷岬へ足を延ばしてみてはいかがでしょう。