佐賀県で見逃せない、選りすぐりの歴史的建造物
佐賀県を訪れたら、歴史的建造物をチェック!
佐賀県は戦災をまぬがれた地区が多く、歴史的に重要な建造物がたくさん残されています。佐賀の文化を現代に伝える、歴史的建造物を観光してみませんか。佐賀観光で是非訪れたい、おすすめの歴史的建造物をご紹介します。
旧中尾家住宅(鯨組主中尾家屋敷)
かつて中尾家が住んでいた旧中尾家住宅は、唐津市鳴子にある、景観重要建造物に指定されている建物です。
鳴子は漁師町であり、中尾家は唐津藩の重要産業であった捕鯨業を営んでいた鯨組の組主でした。主屋を中心に、勘定場や角倉、離れ座敷、裏二階から構成されている屋敷は迫力満点です。特に主屋は18世紀前期から中期に建てられたと推定されており、とても古い町屋として注目されています。
中尾家は8代にわたって捕鯨業を営んでおり、特に3代目の中尾甚六の時代は隆盛をきわめ、勘定場には千両箱が山のように積み上げられていたそうです。当時の繁栄を表現する言葉として、「中尾様には及びもないが、せめてなりたや殿様に」という俗諺が今も伝わっています。
間口9間半の威風堂々した屋敷は、玄関口に吹き抜けになった土間が広がり、天井には太い梁が張り巡らされています。桃をかたどった釘隠しや、杉戸絵など、細かな部分までていねいに作られた、贅沢な邸宅です。
所在地は、唐津市呼子町呼子3750番地2。呼子の朝市通りにあります。
九年庵
佐賀の実業家・伊丹弥太郎氏の別荘と庭園で、国の名称に指定されています。別荘は明治25年に建てられました。庭園は明治33年から9年もの月日をかけて作られています。
数奇屋建築ですが葦葺の屋根に土壁や、竹の格子で飾られた連小窓など、茶人好みの野趣に富んだ美しい建築物です。
広大な庭園には四季折々の植物が植えられており、地面には緑深い苔が敷き詰められています。一般公開は、新緑の春と紅葉の秋の年二回のみ。この時期に佐賀観光をされる方は、ぜひ訪れてみてください。
所在地は、佐賀県神埼市神埼町的1692。
旧高取邸
旧高取邸は炭鉱王として知られる高取伊好の邸宅で、国の重要文化財の指定を受けています。和風の建築物でありながらも赤い絨毯を敷いた洋間を設けるなど、個性的な作りが特徴。
客間には能舞台が設けられており、京都から呼び寄せた絵師が描いた70枚にも及ぶ杉戸絵、七宝焼の引戸金具など室内の意匠も凝らされており、細部までじっくりと観察したくなる魅力的な屋敷です。
所在地は、唐津市北城内5番40号。
西岡家住宅
豪商だった西岡家の住宅です。江戸時代末期頃に建てられた、本格的な町屋です。
広い間口の書院造りで、太い柱や梁が印象的。漆塗りの廊下など豪商としていかに栄えていたかがわかる室内装飾も見事です。
内部が見学できる日は土日など限られています。事前に確認してからお出かけすることをおすすめします。
所在地は、嬉野市塩田町大字馬場下甲720。西岡家住宅のあるエリアは塩田津の伝統的建造物群保存地区に指定されており、城壁づくりの街並みが続く、見どころの多いエリアです。