子どもを守るおまじない「甘木バタバタ市」
毎年開催の賑やかな市
福岡県朝倉市の安長寺で、1月4日と5日に「甘木バタバタ市」が開催される。この2日間には境内で「豆太鼓バタバタ」が販売される。毎年多くの人で賑わい、餅まきなども行われている。
甘木バタバタ市は安長寺に奈良時代から伝わる祭りで、疱瘡除けと子育て祈願、物々交換の市として現在まで伝わっている。
バタバタとは?
「豆太鼓バタバタ」は柄の先に平たい太鼓のついた郷土玩具である。柄を持って太鼓を回すと、両脇にぶら下がった豆が太鼓を叩き「バタバタ」と音がする。
もともと疱瘡除けのおまじないとして作られていたが、安長寺の豆太鼓バタバタには童子の顔が描かれており、これを産室におくと胎児の発育がよく、体の均整がとれた子になるといわれている。また床の間などに飾ると家に幸運が訪れるとも伝えられている。
疱瘡除けのはじまり
安長寺は、1000年ほど前の甘木遠江守安長という人物に由来する。安長は幼少時に疱瘡で命を落としかけたが、父が矢田で祈願し助かったという。この幼少時の恩に報いるために寺を建てたのである。
これが疱瘡退散祈願の始まりで、安弔辞の門前町は甘木村と名付けられ発展していった。
駐車場はないので公共交通機関を利用したアクセスがおすすめである。西鉄または甘木鉄道甘木駅から徒歩10分ほどの距離だ。